個人事業主で業務委託を始めて3ヶ月ぐらい経ったので記す

この記事はGMOペパボエンジニア アドベントカレンダーの18日目です。

個人事業主と申します

今年の8月から本業でWeb/モバイルアプリケーションエンジニアを続けながら、個人事業主として業務委託を始めた。*1 3ヶ月ほど続けてみて色々とわかったことがあるので、その辺を書いていこうと思う。

経緯

普段はFlutterでモバイルアプリを開発していて、所属企業にカジュアル面談を応募してくれたFlutterの開発に興味があるエンジニアの方と話す機会が何度かあった。世の中では意外にもFlutterのモバイルアプリ開発に興味を持ってくれる人が多い印象があって、他社ではどれくらいFlutter導入しているのかな?と気になって、転職目的ではなかったけどいわゆる転職サイトに登録して、求人をぼちぼち眺める用途で使っていた。

利用していると企業からカジュアル面談や採用に関するメッセージ(いずれも正社員での登用を前提)を送ってくれる企業がいくつかあって、メッセージに「業務委託だったら興味あるけどどうすか?」と返信していたら、その中の1社から業務委託でも可という返信をいただいて、じゃあやってみっかとなり、そのまま業務委託で働き始めることになった。

業務委託の内容としてはFlutterでのモバイルアプリ開発で、本業が終わったあとに1時間ぐらい、だいたい月30~40hぐらいで働いている。特に稼働時間帯の制約はないので、自由に時間設定してやっている。

個人事業主で働くには

まず大前提として、所属している企業が副業を認めてないケースでは難しそう。確定申告の際に書類で頑張れば住民税の額が変わっても所属企業に通知されないので回避できるらしいけど、個人事業主になると何かでバレんのかな。ようわからん。

advisors-freee.jp

で、そもそもの話なんだけど、副業をする場合必ずしも個人事業主になる必要はないらしい。

www.freee.co.jp

ここに書かれている通り、副業の収入が年間20万円を超えた場合に確定申告をする必要が出てくるだけで、これ自体は個人事業主であってもなくても行う必要がある。 違いとしては青色申告の可否で、開業届と青色申告承認申請書を出して個人事業主になると青色申告ができるようになる。青色申告は作成する書類が白色と比較すると複雑になる代わりに、所得税の控除が最大65万円まで増えたり、事業にかかった経費を計上して支払う税金を減らすことができるといったメリットがあるらしい。まだ確定申告の書類なーんも書いてないけどな!

各種申請自体はそんなに大変じゃなくて、近年だとマネーフォワードやfreeeに開業届を作成できるサービスがあって、それを使うと無料で書類を作ってくれるので楽だった。 自分のケースではマネーフォワードクラウド 開業届サービスを使った。

biz.moneyforward.com

あとこれはメリットなのかわかんないけど、個人事業主になると事業口座やビジネスカードを作れるようになる。自分は元々GMOあおぞらネット銀行の口座を持っていて、事業用口座を簡単に増やせるようだったので作った。

gmo-aozora.com

口座の開設には事業計画の資料が必要ですって言われたんだけど、もちろんそんなものはないのでペライチのpdf作って送ったらダメですって言われた。そっすね。しぶしぶ業務委託契約書のコピーを提出したら承認された。それでいいのか。

経費のテクニックとかは正直あんま知らんので気になる人は適当にググってほしい。とりあえず経費でM1 Pro搭載のMacbook Proは買った。Flutterアプリのビルド爆速で最高。Dockerは知らん。

副業を始めて得たもの、失ったもの

前述の通り、Flutterのモバイルアプリ開発を業務委託で行っている。同じFlutterでも、採用しているアーキテクチャやライブラリ、プロジェクトの進め方は異なっており、業務委託を経由して得た、汎用的に使える知識や経験はそのまま自分のものになる。*2 普段Flutterをメインでモバイルアプリ開発している人が周りに少ないので、そういった人達と一緒に開発ができているのも個人的に嬉しい。

また、この記事に書かれていることに近い状態を無理なく作りやすいことが挙げられる。 カジュアル面談とかだと外部からの評価は一つの点に過ぎないんだけど、継続的に複数の組織に所属し続けると偶発的に高い/低い他者からの評価は減るんじゃないかと思う。

d.potato4d.me

あとは税制や個人事業主に関連する制度の理解が大変深まった。今ぼちぼち話題になってるインボイス制度も含め。 自分が何にどれくらい税金払ってるのかは残酷なぐらい可視化されてしまうので、うまく使ってくれや...という気持ちになる。

失ったものとしては完全に時間で、それはそうといった感じ。所属企業からは副業OKだけど月40hを超えないようにしてほしいと言われていて、実際本業をフルタイムでこなしたあと40hも働いたら普通に大変なので、自分は月30hぐらいで抑えるようにしている。自分でやっててもちょい大変だなーとは思うので、今後もずっと続けるのかと言われたら結構悩みポイントではある。こないだ70~80h稼働してる人の記事流れてきたけど、自分がそれやったら普通に体調崩すと思う。そもそも別に働きたくないのであった。

おわりに

確定申告、救われたい

*1:企業名は書かないけど、別に隠すものでもないので気になる人は直接聞いてね

*2:もちろん秘密保持契約があるので、他社の社外秘情報などは漏らしてはいけない